一昨日、特任教授として講義や富士山キャンプなどの授業に関わらせていただいている
昭和医療技術専門学校で、二年生の「医療人特論」の授業で約4時間の講義をさせていただきました。
高校を出て、昭和医療技専門学校に入り2年目の冬を迎えた時期の学生のみなさんに、
全身全霊をかけて関わらせていただいています。
ヒマラヤから日本の自然への登山を通したストーリーから、その一瞬に生まれる共振の世界へ・・・。
質疑応答は質問が止まず、一時間を超える場になってゆきました。
フィナーレは、全員での歌と楽器でのセッション。
いのちといのちの響きあう素晴らしいエネルギーが生まれてゆきました。
こうして、若い世代の学生のみなさんと関われることをかけがえなく思います。
この場を開いていただいた同校校長の山藤さんにこころから感謝致します。
学生のみなさんの講義の感想を届けていただきました。
全員の分は載せられませんが、数名の分と抜粋したものを下記に載せさせていただきました。
どうぞ、よろしかったらご一読いただければと思います。
来秋、この学生のみなさんと実際に富士山の自然のなかですごせることを楽しみにしています。
Kさんの感想から・・・
講義全体を通して特に印象に残ったのは、「一瞬」という時間に対する思いの強さでした。
登山家として多くの山に登っている先生の見ている世界は、
私たちでは知ることも共感することもできないだろうと思っていました。
しかし、スライドに映し出される多くの写真が、未知なる山の世界へと繋ぐ入口の役割を担ってくれました。
一面が真っ白な雪に覆われた景色や、3つの峰からなるブロードピークの様子は私の想像力をおおいに刺激して、
思わずその場の冷たい空気や過酷な環境を想像してしまいました。
自然界の一瞬を切り取った写真は言葉では表現しきれないものでした。
また、先生のお話からは、リアルな山の様子を感じることができました。
決して安全ではない場所に自身から挑んでいくという力強さの裏側には危険が潜んでいて、
何事も一筋縄ではいかないという状況。
もし、生きるか死ぬかの状況に陥ったときに自分には何が出来るかと考えてしまいました。
人は窮地に追い込まれると、過去や未来は消え去り、「今」という時間を感じるだけになるという話は興味深いものでした。
一瞬の判断、一瞬の反応が命を左右するような世界に入っていった時、頼れるのは自分だけなのだという当たり前の事実に初めて気がつきました。
まとめのスライドにはたくさんの自然が映し出されているのが印象的でした。
感覚的に写真を撮っているというお話があったように、まさに瞬間を切り取ったような世界が広がっていました。
スライドに合わせて歌う声や楽器の音が聞こえてきた瞬間、鳥肌が立った感覚が今でも忘れられません。
きっとそれが、五感を使って先生の世界に触れることができた瞬間だったのではないかと思います。
体全体で感じるという感覚は久しぶりのものでした。
自分が本来持ち合わせている五感や感性を、純粋に発揮できるというのはとても嬉しいことだと思いました。
短い間ではありましたが、楽しくたくさんの学びで満ちた充実した時間を過ごすことができました。
これから社会へと出ていく私たちは、価値観や目的意識に囚われた大人になってはいけないと思いました。
未知なるものへ触れる一瞬と、そこから開ける無限の世界を大切にすること。
人を助けたい、誰かの力になりたいという、臨床検査技師を目指そうと思った瞬間の純粋な気持ちを忘れることのない人間になりたいと強く思います。私たちの日常とは異なる日常を生きる先生との出会いの一瞬に感謝します。
本当にありがとうございました。
Iさんの感想から・・・
この度はお忙しい中、貴重なお話と、素敵な歌とお写真をありがとうございました。
戸高先生の優しく、そして力強いエネルギーを肌で感じることができ、とても楽しい時間をすごさせていただきました。
講義の初めの方で、「五感で情報を感じる」というお話がありました。
普段、私が生活しているなかで、五感を使っている瞬間にはなかなか出会えません。
どうしても、文字や言葉といった目・耳からの情報に頼ってしまいます。
しかし、今回の先生の講義では、目・耳からだけではなく、身体全体のセンサーで音や映像、
時間を感じられた瞬間が何度もありました。
自分にとって新しい刺激を、今までよりもなんだか大きな自分で情報を受信出来ている、
という感覚がとても不思議で、それでいてとても心地よかったです。
きっとこの“感覚”が、「五感で情報を感じる」ということなのかなと思いました。
普段とは違った“非日常”という時間のなかで、未知なる自分を瞬間でも感じ取れたこと。
さらに、その“非日常的な時間”を戸高先生、校長先生をはじめとする先生方、そして仲間たちと共有できたこと。
その一瞬一瞬を体験出来たことが、自分の中で大きな財産になりました。
この経験から、私の世界も少しだけ大きくなったのではないかと思います。
一瞬を感じ、その不思議な感覚を信じながら、少しずつ自身の世界を広げて大きなものにしていきたいと感じました。
また、スライドで見せていただいた多くの写真にとても感動しました。花や木々、川などのいろいろな表情や子供達の笑顔など、
たくさんのエネルギーに溢れた写真に目を奪われました。
「その時、瞬間にハッ!と感じたときにシャッターを押している」と先生がおっしゃったように、
写真からは“一瞬の自然の世界”と出会うことが出来ました。あんなにもキレイで素敵で、
なにより自然の命を感じることが出来たのは生まれて初めてでした。
自然界の一瞬と出会う機会をいただけたことに、感謝の言葉しかありません。
戸高先生、本当にありがとうございました。
最後になりますが、お忙しい中、興味深いお話をありがとうございました。
戸高先生のように、優しく力強いエネルギーや生命力を感じられるような人になれるよう、
今この瞬間を大切にしながら行動していきたいと思います。
Sさんの感想から・・・
この度はお忙しい中、私たちのために貴重なお話をしてくださりありがとうございました。
スライドにあった写真のひとつひとつがまるで絵画のようで、目を奪われました。
言葉にできないほど美しいあの景色を実際に見ることができたら、
きっと今までの価値観が丸ごと変わりそうだなあと思いました。
また、そのスライドと合わせて聞かせていただいた先生の歌声が本当に素敵でした。
ときには吹き抜ける風のような、ときには透き通った水のような、あるいは夜空にまたたく星々や、
どこまでも続く広大な大地を思わせる、力強く優しい歌声と、写真に写った景色の、冷たく張り詰めたような空気、
やわらかく頬をかすめる風、土のにおい、鳥のさえずり、そんな、その場所に今、
自分がいるかのような錯覚をしてしまうような気分になる旋律に、
教室にいながら、大冒険をしているような気持ちになりました。
きっと、生きるか死ぬかの厳しい世界をはじめとした、たくさんの世界を見てきた先生だからこそ、
生みだせた曲なんだなと思いました。ぜひまた、あの歌声をソロで聴きたかったので叶わず残念でしたが、
最後を飾る全員での合唱・演奏は、とてつもなく大きなエネルギーを感じることができました。
体の中に色々な音が流れこみ、それが全員に響いて、音と一緒に、自分一人では生みだせないような力が血液に溶けて、
頭のてっぺんから足の先まで、駆け巡っているような気分になりました。
今回、この講義がなければ、一生知ることができなかったかもしれない自分の感覚に、たくさん出会うことができました。
本当に貴重な経験になりました。この講義で感じた、自分の気持ち、感覚、可能性のひとつひとつを大切に持ちつづけ、
今よりももっと大きな人間になりたいな、と思いました。来年、富士山キャンプでまたお会いできることを、
心から楽しみにしています。この度は本当にありがとうございました。
続いて他の学生の皆さんの感想から・・・
○先生のお話を聞き、初めて「いのちを大切に」という言葉が自分に響いたような気がしました。
ただ、他人や自分を傷つけないということだけでなく、自分を信じて一歩一歩に全力で取り組むということこそが本当の意味で
「いのちを大切に」という言葉に繋がると感じたからです。このことに気づいたとき、私は改めて尊敬し、
同時に自分も先生のような生き方をしたいと思いました。
○一瞬一瞬で撮影した写真でここまできれいで心を動かされることは初めてでした。
○雅さんは生き生きするポイントとして、自分の体全体をセンサー(五感)として、その空間に身を置き一瞬を大切にしていた。
私は出来事の一瞬一瞬が大切でとても可能性を秘めていると感じました。
出来事のひとつひとつを大切に積極的に過ごしたいと思います。
○戸高先生のお話を聞いて、自分一人でも行動を起こして諦めずに頑張ろうという気持ちが生まれました。
○生きることは、今この一瞬のことという言葉は私の人生の中で初めて聞いた言葉です。
生きているということは、この一瞬に何かを感じていることなんだと思いました。
自分が生きていることを実感するのは確かに今、この瞬間だし、何かを感じるのも今なんだと思います。
このお話を聞いて、自分も非日常な世界へ入って何かを感じたいなと強く思いました。
戸高先生のお話を聞くことができて自分の世界は確実に広がったと思います。
○雅史先生が写真をみながら、ふっとした時に浮かんだ音で楽しく歌っている姿をみて、
とても生き生きとしていて輝いているなという印象をうけました。いつもの教室が教室じゃないような、
一瞬で雅史先生の世界に染まり、自分の世界観を広げられるのはすごいなと思いました。
私も、こんな風になりたいと思った瞬間でした。
○今回の講義では今までに感じたことのないものや想像できなかったことをたくさん吸収できたと思います。
そして世界には、まだ知らない世界があることも知りました。
マスメディアで、その知らない世界を知るのもいいと思いますが自分自身の足で訪れて色々なものを感じたいと思いました。
○「一瞬を大切にする」ということが自分自身を成長させ、よりよく生きるために必要なのだと感じました。
○戸高先生のお話を聞いていると何かすごく込み上がるものがあり、とても元気がでます。
○私は初めてスノーシャワーを見て、とても好奇心が湧いてくるようでした。
私の知っている雪は静かに寂しそうに空から舞い降りてくるイメージでしたが、スノーシャワーはまるで雪が生きているような、
雪が人間を自然界へ必死に連れて行こうとしている気がしました。
○「写真を見る人に自然そのものに出会ったもらう」この言葉にとても感動しました。
○先生のすてきなお話を聞き、忘れかけていた大切なことに改めて気づくことができました。
先生に出会い講義を受けることができ本当によかったです。
○生きているということを体全体で感じていたり、今まで私が考えてないようなことを教えてくれました。
○先生は一瞬、一瞬を大切にしていると仰っていましたが、毎日同じように学校に行って家に帰る私には
一瞬を意識したことはほとんどありませんでした。けれど、今回話を聞いていて、
決まっている日常にも何か素敵な事が起こっているのではないかと思う様になりました。
この講義で感じたことを大切にこれからの毎日を過ごしていきたいと思います。
○普段生活している世界はとても便利で、いろいろな人や物に頼りがちになってしまうけれど、
山へ行くことで本当の自分の姿を見つめ直す機会になり、今生活している中での自分の居場所や役割を理解し、
頼れる人や物があることのありがたさを実感できるのではないかと思います。
私も一度は山に登ってこのような体験をしてみたいです。
○今日の授業は先生が普段、山を登るエネルギーをすべて注がれているかのようなエネルギッシュな素敵な授業でした。
○山に登っていて、ただ頂上へ目指すということを目的に登るのではなく、登っている途中でそこの自然を肌で感じ、
におい、音を聴きながら登山を楽しんでいると聞いて、そこで初めて、自分が今ここにいるということが分かるのかと思いました。
○今回、戸高先生の講話を聞いていて改めて思ったことがあります。
それは自然を愛する人、自然を直接肌でたくさん感じてきた人は、感性が豊かで、
本当の意味での“命”というものを知っているということです。スライドで写真を映しながら、
その時聞こえてきた音を自ら再現する、そのような方法で周りに発信する人は、今まで初めて見ました。
初めてなはずなのに、幼い頃、遊びながら聞いたことがあるような不思議な気持ちになりました。
そして自然と涙が出そうになり、必死でこらえながら講話を聞いていました。
○一瞬一瞬、何かに触れて反応する。最初に湧き上がってきた感覚を大切にする。
先生のお言葉は、一つ一つがとても素敵で自然と共存しているから、素敵な言葉がたくさん出てくるのかなと思いました。
先生の音楽では、とても幻想的で神秘的な、不思議な力がある音楽でした。
○「感じることを大切にし、絶妙な価値観を手放してはいけない」と言っていたように、
私が今、この瞬間に湧き上がる感覚を大切にし、私にとって未知なものを体験していけば、
今生きている世界と何か共振できるようなことがあると感じました。
○いつどこにいても一人という考え方が大事であり、全ての始まりは自分なのだと仰っていて自分の人生は自分で決めて後悔しないように生きてゆこうと思いました。
今日の授業から今、この瞬間に湧き上がる感覚を信頼して、そこに生まれる感情を共振、共感することの素晴らしさを学びました。雅さんと太鼓を一緒に演奏でき、幸せな時間を過ごすことができました。
雅さんと出会える機会を与えてくださった校長先生に感謝したいです。本日は本当にありがとうございました。